Dessertの会(202110@naoto.K)

先日、神田のnaoto.KさんのDessertの会にいってきました。
この日は元々お店がお休み予定だったそうですが、せっかくの機会にということでランベリーのときに行われていたデザートコースを開催されることに。
naoto.Kさんへディナーを食べに行った日あたりで偶然にも開催が決まったそうで、もしかしたらアナウンスして募集するかもということで前回詳細が書けなかったのですが、今回伺ってきました。岸本シェフ以外のお二人で内容から準備と提供を行う形で、この日は岸本シェフもお客様として参加されていました。

■レアに火入れをした厚岸牡蠣 群馬の名人金子さんの蕪 ミネラルのジュレ

53度でミキュイした牡蠣と牡蠣から出たミネラルをジュレにして柚子で風味付け。
蕪の力強さがまずしっかりと伝わってきて甘さも味も強い。ミネラルも塩味や海の感じが伝わり、牡蠣の火入れもちょうどいい感じ。前菜の一皿としても結構贅沢な感じ。

■世界最高峰 プーレ ド ブレス pot-au-feu

プーレ ド ブレスをオーブンで1羽丸ごと焼き、胸肉ともも肉に分けて解体して仕上げた形に。スープは栃木産の野菜を使ってポトフ仕立てに。
お肉の部位の違いもわかり、ポトフのお野菜も食べやすい形でした。

■からの 〆

先程のプーレ ド ブレスを解体したときにでてきた骨などを使ってスープを作り、フロマージュを乳化させながら合わせたものに。そこに大門そうめんを合わせてにゅうめんに。
パイタンのニュアンスを、チーズを乳化させてイメージ。チーズの風味もありつつ鶏のスープも上品な仕上がり。食材を無駄なく使って、スープの目指していたところも狙いがよくできていて美味しかったです。

■長野県ナカムラフルーツ農園グラニースミス 北海道産フロマージュブラン

グラニースミスの皮ごと使ったソルベ、フロマージュブランのクレームダンジュと山梨産ラズベリーのソース。
グラニースミスの香りがとてもよく最初にはいってくる。ラズベリーが強くなりそうだけど、グラニースミスがしっかりと味があり、脇役として徹している。食感にフレッシュのものを入れることで、りんごらしさも入って口直しにはよいかな。

■佐渡ヶ島より黒イチジク コモロ産オーガニック バニラのスペシャルアイスクリーム

黒イチジクをマルコポーロで煮詰めることで、それぞれの甘いニュアンスを引き出しつつ、砂糖類は使わなくすることで甘さは抑えたもの。
コモロ産のオーガニックバニラのアイスといただくことでバニラの風味や甘さもしっかり入ってくる。とろみなどもついてぜんざいなどのニュアンスがあるので、白玉を食感としてあわせて。
温暖差もあって無花果にも味がのってくるのと、次につなげるための引いた甘さがちょうどよい感じになっていたと思います。

■キャラメルのスフレ、長野県アトリエ ド フロマージュ ブルーチーズ、福島県産リーガルレッドコミス

作り始めからみていて結構しっかりした生地のスフレかなとみていたのですが、途中で凄い量の氷が出てきてスフレグラッセかなと思いつつ、メレンゲもフレンチメレンゲなので、違うって考えていました。器にスフレ生地を入れたときに、氷を張ったバットに器を入れて、氷も凝固点降下で過冷却っぽい感じにしていたのですが、そのままオーブンで焼き上げる。途中で粉なしのスフレ内に入れたアイスもあったことを考えて、アイスは溶けずにスフレができるのかなということに気づきました。

温かいスフレと冷たいアイスを渾然一体に食べるという、作るのにはかなり難しい感じの構成。
しっかりと甘さや味を感じられるキャラメルスフレに、果皮の色が赤い西洋梨であるリーガルレッドコミスを使ったポワレも甘さや香りもしっかり入ってきて、全体を少し締める形で塩味のあるプルーチーズのアイス。これが凄い良くできていて、経験や技術力がいるものだし、出来立てを頂くというメリットを最大限に生かしていて凄い良かったです。

最後はランベリーの時でも作られていたクグロフを頂いて終了。


料理やデザートの食材も通常のディナーで使われる国産の食材を中心に、各自の個性や作りたいものでのアレンジなどを入れて、ポップアップストア的な意味合いもあって良かったと思います。また、オープンキッチンを活かして全部見られることも、以前の時から変わってライブ感があって良かったと思います。来年以降も落ち着いたら開催をされるかもしれないということで、また伺ってみたいですね。

https://naotok.tokyo/