先日、白金のYamaさんで宮崎マンゴーと初夏の食材のデザートコースさんをいただいてきました。
初夏になりマンゴーが出始める季節のコース、今回は欧州帰りということで少しそのあたりの要素も入ってくるのかなと言う感じで。
■富士山麓の芽吹き
□紫蘇と林檎のスパークリング
富士山麓で採りたての山椒の香りを液体に移して白茶と合わせたもので、お茶のイメージが最初ありつつもいただく時に山椒の香りのニュアンスが感じられる。
ペアリングは青森の林檎と紫蘇を使ったスパークリングで、リンゴの印象から炭酸で紫蘇の風味が軽やかに抜けている。
■Riz au lait
シェフの実家で作られたお米を使いジャージー牛乳と自家製胡麻油をあわせて。
胡麻の香りがしっかり感じつつ、温かいのでセイボリーぽさも。甘さというよりも素材感を意識しているからミルクの合わせとかも少しバランスを見ているのかも。
■カプレーゼ
バジルブランマンジェにトマトジュレとグラニテをあわせたカプレーゼは、いつもの組み合わせでRiz au laitのイメージを一旦リセット。
■石垣島のパイナップル
□フレッシュベルベーヌ
石垣島のピーチパインの表面をキャラメリゼして、パッションフルーツソースとともに。一口で食べられる大きさで口に含むと果汁が溢れ出る。キャラメリゼのところも食べるときの食感として出てくる分、この果汁感がより感じられますね。パッションフルーツソースともよく合う。
■メロンと山椒
潰したてのメロンのジュースと果実に、山椒のアイスと酢橘をあわせて。酢橘の酸味が上手く輪郭を作っていて、メロンと山椒のイメージがよく乗ってくる。そこにベルベーヌを合わせていくとよりクリアーな抜け感に。
■Yamaのキッシュ
ホワイトパール(玉ねぎ)、赤ピーマン、トマト、とうもろこしといった夏野菜と紫蘇をあしらったキッシュに。
夏野菜の旨みを感じるようなキッシュで、自然の甘さが感じられつつ味の切り替えにも。
■夏野菜のフラン
喜界島のそら豆を中心につくね芋、トロなす、ホワイトアスパラ、ヤングコーン、銀杏とをいれたフランに新じゃがソースをかけたもの。野菜とフランを繋ぐ部分を新じゃがのソースが上手く絡んでいつつ、しっかりそれぞれの持ち味は活きた形に。
■マンゴーのフィレ
□ジャスミン金木犀
マンゴーのフィレの部分のみを使い、パインと組み合わせて貴腐ワインを使ったテリーヌ。ココナッツソースをかけていただくもので、、スッと切れるところがテリーヌという所以にも。こちらもマンゴーの時期の定番の1つで、ペアリングを含めた香りや味の高貴さがとても出ていますね。
■初夏巻き
先程のマンゴーと使った場所を変えて、コブミカンの新芽と一緒に巻いて揚げたもの。コブミカンも新芽で柔らかい香りと味にアクセントを与えてくれて、マンゴーとの相性もよいですね。
■Oasis
□L’AMBROISIE
マンゴーの果肉とソースに、生姜アイス、クレームダンジュ、ヨーグルトソースをあわせたもので、モンターニュで使っているメレンゲを使わずに滑らかな触感をイメージしているかも。シンプルだけどとてもバランスもよく、生姜がしっかりと仕事をしている。またヨーグルトのパーツも仄かな酸味が味を引き締める役割も。
ペアリングのL’AMBROISIEはConservatoire des Hémisphèresの中ではアジアでは取り扱いがないそうで、紅茶のシナモンの印象も、この生姜を含めデザートの明るさをより引き出している。
マンゴーを中心に今までの定番のものをよりクオリティを追求しつつ、今回は直前の欧州往訪でのエッセンスなどもちょっと入ってきたのかなと思いました。次も人気の桃のコースなのでこちらも楽しみですね。