桜とUnkaiのデセールコース(20200320@Yama)

今回はこのご時世でお花見もいけないということで、Yamaでお花見をしようという形に。
入り口や中庭にもお花を入れて、今回のテーマにふさわしく。テーブルなども今回は黒を基調にしています。

○日向夏の果汁
☆朝とれたての雲


八丈島産のレモンを使って。お皿は今回はししゃも提供用の有田焼のお皿で趣向を変えて。
レモンの風味が一瞬で口の中で広がる感じで、香りも抜けていきます。この大きさの一口でも十分な存在感があると思いました。

☆目覚め


北海道産のクリームチーズを使ったムースに、いちごとエディブルフラワーとミントを入れて、貴腐ワインのジュレで包んだもの。
あまおうと愛媛の小夏と愛媛のブラッドオレンジを添えて、レモンバーベナのアイス、山椒の新芽を使ったアイスとともに。
はちみつ、八丈島のレモンのソース、ペパーミントのソース、青森の紅玉を使ったリンゴのソース。

透明感のある貴腐ワインのジュレでムースやエディブルフラワーなどを巻くことで、色鮮やかなデザートに。
チーズケーキに貴腐ワインのジュレやミントの感じが爽やかさが広がる。朝一で仕込むそうですがジュレ巻くのが大変そう。
国産では珍しいブラッドオレンジなどをの果物やソースも美味しく、食べやすいサイズに。
レモンバーベナと山椒の新芽のアイスの爽やかな味も好きで。

○蕎麦と紅茶のブレンド
☆りんごのブリュレ


りんごをくり抜き、リンゴのソテー、ブルーチーズのアイス、クレーム・ア・サントノーレを入れて表面をキャラメリゼしたもの。

リンゴのコンポートとブルーチーズのアイスのコクがよい。組み合わせとしてあまり見たこともなかったけど、こういう組み合わせでもそれぞれ活きるんだなと。
クレープサントノーレは硬さを保つ必要がないのでゼラチンいれないことで、重さがなくなり、その分ほかの素材との一体感が生まれています。

○ジャスミン茶とチベットローズ
☆桜


クリームの上に球体のメレンゲ。それをお客様で各自割り広げ、その上からいちごのアイスとニュージーランド産のピノ・ノワールのロゼワインを使った泡と桜の花びらをかけて。
パンプルムースで苦み、ロゼワインを使った泡で香りが少し大人っぽい感じに受け取れ、桜のニュアンスを桜以外の素材で表現したデセールで、器も桜の形のハンドメイドもの。




一度お客様で割ってから、最後の仕上げをするデセール。割った時が花が開く感じにもみえ、インタラクティブ性をもたせたデセールはカウンターデセールならではかなと思います。
全て素材そのものの色で桜を表現し、パンプルムースといちごのマリネから徐々に色合いにグラデーションがかかり、桜感を出す為の構成で、見た目、割る時の音、香り、味、食感など楽しめ、五感で楽しむ感じに。ロゼワインの泡が香りと味に結構広がりを出してくれています。

○煎りたてのほうじ茶
☆unkai


1周年イベントの時に行ったunkai。今回はこの時用に衣装やテーブルの装いを変えておりました。雲海の上の盛り付けられたミニャルディーズをいただきます。

  • 黒胡麻のシュークリーム
  • 抹茶の生チョコ
  • 奥出雲の薔薇「さ姫」を使った朝とれたての雲
  • マドレーヌとチーズケーキといちご
  • リンゴとイチゴのマカロン
  • バジルとブランマンジェのカプレーゼ

方向性の違う6種類のミニャルディーズを、ピクニックで食べている様な感じですね。
黒胡麻のシュークリームが生地のパリッと感にごまのクリームがとても心地よく美味しい。

桜っていうテーマって、個人的には扱いにくいテーマなんじゃないかなと思うことがあり、味としても見た目もそのものを感じることは少なかったと思います。
今回のデセールコースでは、その概念が自分の中では払拭ができてかなと思っています。桜以外でも彩りが良いものが多く、外出ができない時期が続いた中で目でも楽しめることで、いい癒やしの時間になったかな。

この先の予定は山椒のコース、国産マンゴー尽くしのコースに伺う予定です。

https://yama-dessert.com/