Special thanks course(202203@否否三杯)

青山一丁目の否否三杯さんでSpecial thanks courseさんを頂いてきました。
いつもはNew Lightさんで開催されているデザートコースですが、今回は特別なコースとして和食をベースにデザートの技法を取り入れたもので構成ということで、お食事メインになるのかなとお思いながら伺ってきました。

■前菜
□KOMBUCHA SHIP KUWA


白魚の新引粉揚げ/ホタルイカの黄身酢 金柑釜/炙りしめ鯖の棒鮨(お店のスペシャリテ)/わらびの白和え 蕨のお浸し、柚子のゼリー、白和え/ピーナッツ豆腐 菜の花、菊の花のあんかけ

発酵スパークリングであるKOMBUCHA SHIPさんのKOMBUCHA KUWA(桑)にレモネードと緑茶を加えたペアリングに。

白和えのエスプーマはよりフワッとした食感になって柚子ともあいやすくていい合わせですね。こちらが少しデザートっぽい感じにみえるかな。その他のものもそれぞれ一工夫されたもので、和食らしい前菜で美味しくいただきました。
ペアリングの合わせが前菜のバラエティに富んだものに対して非常に難しそうだなと思ったんですが、緑茶をキーにして少し酸味と爽やかさのあるもの味でどれに対しても親和性をとりやすくされていたと思います。

■温物:空豆の摺流し

そら豆(寒甘豆)、スナップえんどう、八朔のセミドライ

お出汁の柔らかい感じに空豆の力強さが追って入ってきますね。スナップえんどうで食感にアクセントをいれつつ、爽やかな感じを八朔でサポート。春らしい摺流しになっていますね。

■お造り:赤貝 わさび醤油の泡/真鯛の昆布〆 からすみ掛け 花穂紫蘇
□やぶきた

わさび醤油のフォームは辛味が抜けて風味のみ残っていい感じのフォームでお刺身と合っていてとても食べやすい感じでした。
昆布〆も塩味にからすみを使って、単なる塩味により深い味わいとなっていますね。

ペアリングは以前に一度行った水出しを朝宮やぶきたで作った緑茶。少し柔らかい雰囲気を中心に食事と合わせて、お刺身といただくことでさらに深みが出てきますね。

■焼き物:サクラマスの蕗の薹味噌焼きとカカオニブパウダー、焼き筍、木の芽
□オールドアッサムブレンド

サクラマスの柔らかい身に蕗の薹の味噌の甘さが良く合っていて、カカオニブも食感としてアクセントになって、朴葉焼きとかとはまた違う春らしい雰囲気の焼き物に。筍も甘さが出ていて美味しい。

ペアリングは琉球紅茶とインドのアッサムをブレンドした紅茶。おそらく沖縄ティーファクトリーさんのものかな。
焼き物の甘みとの対比で今回の紅茶をセレクトされたとのこと。ペアリングとして和紅茶を使いたいという中で、琉球紅茶が合わせやすかったとのことで使われたそうです。今回初めて琉球紅茶のことを知りましたが、確かにティーベルト帯の気候とかを考えると今後より多く出てきそうな紅茶かもしれないですね。

■甘味:苺と春野菜のあんみつ
□薔薇茶


蕪のアイス、白玉、苺(あまおう)、苺の寒天ゼリー、うるい、三つ葉のグラニテ、白餡と苺のソース
The Tea Companyさんの薔薇茶に緑茶と薔薇水を合わせたもの。

蕪の甘さがよく出たアイスと爽やかさが残る三つ葉のグラニテ。そこにタイプの違う苺の風味にコントラストがでていて良く合わさっている。春らしい感じを野菜と苺でそれぞれに焦点を当てつつ、気は衒わずにできていて良かったと思います。

単体でいただいても薔薇の風味がとても口に広がってきて後から少しの緑茶感も。苺との相性もよくって春を感じられるようなものに。

■甘味2:キャベツのシューアイスクリーム
□カモミールティー

クッキーシューとキャベツローストのアイス、清見オレンジソース、檸檬の新品種「レモネード」の果肉、ヘーゼルナッツクリーム、パセリ、キャベツのチップ

キャベツの青い感じや甘味を活かしたシューアイス。シュー内のアイスもローストで甘みも良く出ていてヘーゼルナッツとも同調されている。レモネードの程よい酸味と清見オレンジソースも味の引き締めとカモミールとも合っていたと思います。シューの意味合いをかけたキャベツの使い分けも良くって上手く昇華させていたと思います。

今回は和食をベースにデザートの手法を取り入れるということで、洋食ではいくつかやられていることもあるのですが、和食ベースというのはトシヨロイヅカさんのデザートライブの時くらいかな?という印象で、組み合わせとしてもバリエーションがでてきて面白いですね。

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