先日、西麻布のS’accapauさんにてデザートコースをいただいてきました。
コンセプトとしてはデザートのみでイタリアンのコースを構築するという形になっているとのことでした。
■パルメザンチーズ、オリーブ、アメリカンチェリー、薩摩芋、西瓜
□紅茶、オレンジスパークリングティー
味の濃淡をつけていくアミューズで柔らかい味わいのコロッケから、オリーブとデーツ、リュネット、プルーンと酒粕、アップルパイと甘み塩味等の組み合わせがメリハリの効いたものに。
西瓜を使ったスープはタブレをイメージした形で西瓜やレモンシロップでマリネした胡瓜に、西瓜とマルティーニロッソのスープを合わせて。西瓜の味わいを中心にシャキシャキした食感のサラダ仕立てで種を雑穀で表現。瓜のクセの感じはなくてサッパリとしたスープ仕立てのものに。
ペアリングは紅茶ベースにオレンジとソーヴィニヨン・ブランを加えたスパークリングティーで甘味は控えめでオレンジの苦味の印象が強めに。
■トマト、フロマージュブラン
□きゅうり
カプレーゼを主体にしたデザートでトマト、プラム、ストラッチャテッラをベースにアプリコットなども。カプレーゼ感は残しつつプラムやアプリコットがあることでトマトの印象もついてくる感じ。また、チーズのパーツが意外と濃厚でクリーミーなので、よりトマトと絡み合ってくる。
ペアリングはきゅうりベースのモヒートのイメージで、スパークリングでジンっぽいイメージもありつつデザートと食べると奥からきゅうりの印象がしっかりと出てくる。
■パッションフルーツ、マンゴー
□烏龍茶水出し、バジル、カラスザンショウ
ビーガンパスタのイメージで豆乳とオリーブオイルクリームがとても柔らかいニュアンスで入ってきて美味しく、そこにパッションゼリーやパッションマンゴーソルベで酸味の爽やかな印象とハーブ類で苦味のアクセント加えていて、とてもバランスよい構成。
ペアリングは山椒の香りから飲んだときにデザート側のハーブ類やオリーブオイルとシンクロするようにバジルの印象がふわっと入ってきて、とても同調性が感じられる。
■ビーツ、カシス、赤ワイン
□プーアル、ラズベリー
コース料理としてのメインのイメージ。塩釜で焼いたビーツを使ったステーキは柔らかさと奥に甘さと旨みを感じられるようなものに。他のパーツも赤ワインとカシスのバターソースやカシスとビーツのジュレ、スモークビーツなど赤を基調にしたものが多く、これらでより甘さや酸味を輪郭づけてメインのビーツの印象をより浮き立たせるような感じに。
ペアリングは2009年の熟成プーアル茶にラズベリーを加えて。プーアル茶の印象の奥からラズベリーがふわっと香りが入ってくる。意外とプーアルの癖が抑えられているようにも感じられ、デザート側よりも赤の香りを増す形。
■桃、ジャスミンティー
□辛夷のコンブチャ
桃の甘さと香りをを中心にしたデセールに。パンナコッタをジャスミンベースで作っているので香りのイメージをそこで作りつつ、フレッシュやソルベ、ソースと異なる桃のパーツで甘さのレイヤーをつけている。見た目のように華やかな印象のあるデザートですね。
ペアリングは辛夷のコンブチャで酸味が中心ありつつも桃っぽいニュアンスがある。酸味があることで、デザート側の香りや甘い印象が浮き出てくる。
■コーヒー、アメリカンチェリー、グリオット
□アーモンドミルク、ほうじ茶、姫レモン
カカオチュイールの中には、焙煎したコーヒーをアンフュぜしたアイスとダークチェリー、フロマージュエスプーマをいれて。アイスの印象とフロマージュはがエスプレッソのような印象になっていて、そこにダークチェリーの濃厚さがキーとなっていますね。
ペアリングはアーモンドの香りが全体にありつつも飲み終えるとほうじ茶、レモンの香りが追って入ってくるもので、組み合わせとしては結構珍しいのかも。
■茶菓子
フィナンシェ/カンノーリ/ショコラトリュフ
Les Tonnelles繋がりで一時帰国のタイミングで行われたそうで、渡仏後もレストランで働きながらデザートコースのお店も考えられているそうです。