春のコース(202503@EMME)

先日、渋谷・表参道のEMMEさんで春のコースを頂いてきました。

クリスマスに続いての春のコースで、今回もセイボリーとデザートのフレンチコース仕立てという形になっています。

□蕗の薹、ライム、炭酸、緑茶

香りの蕗のとうの香りが引き立ち、いただくとその味とライムで柔らかく明るさのある苦味も。

■フォアグラのフランと筍・ホタルイカとホワイトアスパラ

フォアグラのフランにはバターローストした筍と皮をソースにしていて、フォアグラに更にコクと味の広さを出してくれていて合う印象。
ホワイトアスパラはフライとピューレにしてホタルイカのフライと一緒にしたタルトレットでアスパラの柔らかい甘さがホタルイカの味が柔らかい塩味で引き立つ感じ。

■真鯛と山菜のポーピエット

フランス料理の技法の一つのポーピエットは野菜などの具材を肉や魚の薄切りで巻くもので、今回は真鯛を使ってウルイやタラの芽などの6種の山菜を包み、スナップエンドウと魚介のソースで頂く形。スナップエンドウのソース自体が明るい豆感もありしっかりしたソースに。ポーピエットも山菜を巻くことで柔らかい真鯛にクセを取りつつ風味がつくような構成になっているのかな。

□トマト、和紅茶、パプリカ

トマトの香りと味の抜け感はありつつも余韻に和紅茶を感じられるようなものに。

■子羊の香草焼き

ジゴダニョーを香草を使ったものにして、ガルニチュールを芽キャベツとパプリカ、菜の花、蕪をラタトゥイユ仕立てに。
オーソドックスな香草焼きにラタトゥイユとして合わせた野菜で、より重厚さもつける形でメインらしいものに。ペアリングもトマトベースなのでそこでのシンクロも。

□ごぼう茶、スパイスティムト、ニッキ、牛乳

チャイなんだけど明るいスパイシーさと香ばしいニュアンスがとても高い位置で感じられるものに。

■爽やか春な新玉ねぎ

カルダモンのパン・ド・ジェーヌをベースに、新玉ねぎをアイスやチュイール、サワークリームとのムースにして、晩白柚とともに。
新玉ねぎの味は風味が最初入ってきて強いのかなと思いつつも辛味はなくて、晩白柚があることで酸味やみずみずしい感じが上手く抜け感にもなっている。
アクセントのチュイールとともにいただきつつ、ペアリングがミルクベースなので、後味としても上手く残らないようにしているかも。

□金木犀、ラズベリー

金木犀とラズベリーで明るさは出しつつ、甘さはデザートに求める形に。

■蓬のスフレと苺のスープ

蓬のスフレと苺はフレッシュとポタージュで使い、マスカルポーネのメレンゲとニッキの葉のアイス。更にニッキを削ることで香りからまずは楽しめ、意外とこれが全体のバランスを取っているような感じも。全体的にはストレートな組み合わせの一品で苺の甘さと蓬の少しの苦味のコントラストがよく出ていて温度差もあるアシェットならではのものでシンプルに美味しい。

□よもぎ茶、桜の塩漬け

蓬の風味とほんのりと桜と塩漬けの塩味も。

■桜のガトーマルジョレーヌ



ベースのガトーマルジョレーヌは桜の葉をプラリネに入れ、ごぼうのガナッシュと文旦クリームで仕上げていて桜のニュアンスを含めて、どっしりとした中にも少し印象の変化をもたらせてくれるようなものに。そこに文旦とごぼうのアイス、桜のジュレを添えていて文旦や軽めに仕上げたごぼうのアイスが大地っぽさもありつつも重さを重すぎないようにさせている。

■ミニャルディーズ:新じゃがドフィノワ・蕗の墓のふわふわ

ココナッツバニラクリームのドフィノワ、蕗の薹とライムのギモーブのミニャルディーズ。

食事系も春らしいものが中心になりつつ、デザートでも春らしい食材を使いつつストレートなものを主体に変化をつけているような感じですね。

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