無花果と季節の食材のデザートコース(202510@Yama)

先日、白金のYamaさんにて無花果と季節の食材のデザートコースさんをいただいてきました。

今回の無花果はビオレソリエス、桝井ドーフィン、ロードス、ホワイトゼノアを使用とのこと。

■カプレーゼ

今回はサンマルツァーノを使われていて、意外と味の濃さや色がある感じで、セイボリーっぽさの表情があるものに。

■宿難かぼちゃの三重奏
□燻製ほうじ茶



飛騨高山の宿難かぼちゃをブリュレ、アイス、ソースで重ねたものに落花生オイルを加えて。落花生のクリアで香ばしい感じとかぼちゃがシンクロし、さらにペアリングのほうじ茶も燻製香をつけてより香ばしさも追加され、全体で1つのセイボリーぽさのあるデセールに。

■和梨とベルベーヌ


かぼすとマリネした和梨とベルベーヌのアイスにシャーベット状の梨をかけていて、温度管理を徹底して梨のシャキシャキ感と味は活かして、ベルベーヌでより輪郭をつけている。また、かぼすが入ることで後味のスッキリした感じもでて、好みの一皿に。

■秋巻き
□薔薇と紅茶


ビオレソリエスとカシスを入れた春巻にシナモンシュガーと五香粉をまぶしていて、酸味と旨味に加えて香りのアクセントも出てきている。
ペアリングの薔薇と紅茶にて、薔薇のイメージからデザートととの明暗の対比もでてくるものに。

■森の旨み

ブラウンマッシュルーム、エノキタケ、舞茸に塩と水のみで作られたもので、キノコの味の旨みの中でその表面のクリアな部分で構成した感じに。きのこ自体がスープにいなくても感じ取れる。

■焼き無花果
□香り珈琲


焼き無花果をシェービングして黒蜜に漬けていて、信玄餅をイメージしたデセールに。
黒蜜と焼いた無花果がバニラ香の印象を持たせつつ、ペアリングでコーヒーの香りのみを引き出すことで焼いたところとシンクロするような形をあててくる。黒蜜が絶妙な味加減があってとても引き立て役に。

■新絹
□玄米茶


栗の絹ではなくて、シルクスイートと五郎島金時を使った絹にお米のピューレとさつまいもフランを合わせたもの。さつまいもご飯の組み合わせにしつつ、甘さとのバランスを変えつつも、素材の持ち味はシンプルに活かしてくる。
ペアリングの玄米茶には少し緑茶をブレンドしているそうで、香ばしさの中にスッとはれるようなクリアさも感じられる。

■胡麻のアイス
□玉露抹茶


水出し本玉露と抹茶のペアリングと胡麻のアイスという定番の組み合わせですが、器が変わることで味や香りの伝わり方も少し変化がついてくるのが興味深い感じでした。

■秋の始まり
□Yama畑のベルベーヌ



無花果のマリネと葉を使ったソースを中心に栗のムース、マリネ液に貴腐ワインと洋梨、ローズマリー、百花蜜を使いジュレとソルベに。
無花果は種類ごとの違いを感じつつ香りのイメージをソースでより引き出していて、無花果の要素にないボディ感を栗を使って少し印象を持たせている。また、洋梨のソルベが食べた瞬間は洋梨が感じ取れ、そこからローズマリー、百花蜜と変化していくのがすごくわかるのが不思議な感じでした。温度で香りの抜ける感じが変わるのかなと思いつつも、余韻まで贅沢な感じに。
ペアリングはシェフの畑のベルベーヌで、こちらも香りが爽やかな高さがあり、いただくとその印象がそのまま持続される。

今回も既存のものもブラッシュアップしつつ、新しいものもシンプルな中にも構成力があって興味深さを感じ取れました。

https://www.instagram.com/yama.shirokane/