先日、白金のYamaさんでAkiさんのデザートコースを頂いてきました。
オープン当初からシェフの女房役の如くサポートされていたAkiさんが1年間オーストラリアへいかれるということで、2日感限定でデザートコースを提供されました。
沖縄視察での島バナナや茶豆と静岡のクラウンメロン、Yamaの自家農園の山椒と今回は特別な秋田産の三関セリ。Akiさんが秋田出身ということで秋田にまつわるものも今回は取り入れたとのことです。
■山椒きりたんぽ
□三関セリのお茶
秋田県産の新品種であるサキホコレに山椒を混ぜて味噌を塗って焼いたもの。香ばしいニュアンスに山椒の香りや味とお米がマッチしている感じ。
ペアリングはほんのりと色づいた三関セリの風味を感じる柔らかいお茶に。実はきりたんぽ鍋にはセリが必ず入るということで、このペアリングもとても意味のある感じに。
■カプレーゼ
□コブミカンと胡椒のお茶
ペアリングはいつもの合わせのもので、デザートはテクスチャをあえて変え、オリーブオイルの上にトマトジュレをおいて、バジルアイス、トマトフォームというかたちで見た目にも全く異なる一皿に。構成要素が逆になってくるので、バジルが来てからトマトフォームなどの味わいが広がって来て、味のくるタイミングが変わるっていうのがよく分かるものに。
■枝豆と抹茶
□緑茶とローズマリー
茶豆とスナップエンドウを中心にした構成に抹茶のフランを入れたもの。豆のニュアンスがとても良く、特にスナップエンドウの食感を始めとする食感のコントラストが良い感じに。
ペアリングは味が緑茶で香りがローズマリーのニュアンスを出していて、デザートにも寄り添うものに。
■島バナナのスフレ
□コーヒー
島バナナとわらび餅を入れたほうじ茶のスフレと、紅はるかの焼き芋を使ったアイス。
炒ったり焼いたりするところをリンクさせたもので、組み合わせでは少し意外性もあったのですが、甘い感じとそれぞれの食感などがちょうど良い感じに混じりあい、アイスも焼いた感じのニュアンスとねっとりとした口当たりも残ったもので美味しい。
ペアリングはコロンビア産のコーヒーにお湯を加えて、コーヒーのニュアンスのみ抽出した形で、デザートの印象を壊さないように柔らかい味に。
■絹
□焙じ茶
栗のコースで提供されていた絹を担当されていて、今回どうしても提供したいということで移転後初回に提供された栗で秘蔵していたものを使って提供。お米はあきたこまちに変えて秋田の塩も使っていて、結構クリーミーさのある感じもあり、塩の塩味が全体をキリッと引き締めてくれる。
絹を今タームで3回食べていますが、構成で全部印象が変わるのがとても印象的でした。
■さくらんぼのグラニテ
グレイスロゼでコンポートした佐藤錦を寝かせ、香りなども移したジュレとグラニテ。それぞれのパーツの違いで味の重なりなどが時間差でくるものに。
■メロンとミントのモンターニュ
□ハーブティー
ミントのソースやアイス、ミントの葉と珍しいミント主体のモンターニュに。こちらを甘すぎないようにクレームフェッテで全体のボディをまとめて、メロンとミントのソースを追いがけすることで、甘さや食感でデザートらしい要素をメロンで出す形に。ちょうど温かい日だったこともあり、清涼感もあってよかったですね。
ペアリングはパイナップルミント、スペアミントなどを使ったハーブティーでこちらも爽やかさを持ちつつ、要素的にデザートとの親和性を高くしたものに。
■雲
北海道の黒豆きな粉使った朝採れたての雲で、軽やかに香ばしいニュアンスが入ってくるものに。
お土産のパートドフリュイもシークーなど柑橘の味の移り変わりもよく、なかなか贅沢なものになっているなって思いました。
今まで提供されていたものをベースに秋田の食材を取り入れ、テクスチャの変更や、通常だとあまり使わない食材など(時期的なものもありますが)で、また違っただったし、みんなで和気あいあいと楽しみながら進められているのもまた違った会で良かったです。
また帰国したときに、色々な知見がフィードバックされて活かされることに期待しつつ、無事に1年間が終えられると良いですね。
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