3月の茶湊流水(202503@VERT)

先日、神楽坂のVERTさんで3月の茶湊流水さんをいただいてきました。

今回はたまたま苺オンパレードのコースとのことでした。そういえば去年も同じ時期に苺を主体にしたコースだったのでそことの違いがでてくるのかなと。

□あさひ
■Heart&Berry とちあいか ルージュロワイヤル


甘さと柔らかな渋みもきいたお茶で胃を整えつつ、一緒に提供された大福は薔薇の発酵感はほんのりありつつ明るさと甘さ、華やかさがある。

■萎凋ゆめわかば 白苺 シルバーベル

とちあいかと牛乳で作ったいちごミルクに発酵させたシルバーベルのソースと萎凋ゆめわかばをあわせたもので、全体的に味の要素をクリアーにした感じで、それらのトーンが合わさるようなイメージ。

■さくらもも苺 花垣 平飼い有精卵
□香駿烏龍茶


さくらももと花垣、卵黄と白餡という三層でいちごショートのような雰囲気にしていて、甘さと香りのいちごの良さを中心に花垣でイメージは変えつつしっかりと想起できる感じ。
お茶も香りが良い烏龍茶で紅茶にも近いニュアンスで、デザート側含め和物なのに洋菓子のテイストに。

■サンルージュ あまりん ホップ
□ピンクレディー 三宝柑


あまりんのアイスにサワーポメロとホップのソースをあわせていて、苺の香りや甘さをホップですこし締めているような感じで、フレッシュのものとの対比も。
ペアリングがピンクレディー 三宝柑をあわせたスパークリングで、林檎ベースだけど結構シャンパンに近しいのが意外性がありました。デザートを頂いた後に飲むと今度はホップ成分からビール感も。

■十勝オーガニック牛乳 桃薫 チーチョの森
□焙じ番茶 カカオハスク レーズン


牛乳のブランマンジェに桃薫とはちみつを発酵させたジャムやオリーブオイルとともにいただくもので、砂糖なしでも結構甘さを感じるようなブランマンジェで、オリーブオイルなどで味の変化を出している。
ペアリングはほうじ番茶にカカオハスクとレーズンで甘さをつけていて、カカオとほうじ茶の香ばしさがシンクロしつつ後からレーズンの甘さも。

■紅ほっぺ フルーツトマト イタリアンパセリ ブラッドオレンジモロ
□抹茶 レモングラス みりんMe


昆布締めした紅ほっぺと塩麹と合わせたトマト、ブラッドオレンジモロをタルタルにしたセイボリーっぽい一皿で、トマトの甘さと苺の昆布締めとで味の印象は逆にしつつ、少しチーズがあることでカプレーゼのようなセイボリーの要素に。
ペアリングは抹茶ラテにレモングラスとみりんMeをあわせ、レモングラスの香りから抹茶の香りをいただく形で、抹茶との味の抜け感が意外と一直線になる。野菜感が出るかなと思ったけど、そんなことはない感じ。

■古都姫 古都華
□焙じ烏龍茶 ラプサンスーチョン 花梨


古都姫と古都華をフリットにして、梅の発酵ソースや乾燥させた柚子の皮をかけ、甘さや香りを閉じ込めつつ梅が薔薇っぽい華やかな印象を足してくれる。
ペアリングは花梨とバニラにラプサンスーチョンと焙じ烏龍茶をあわせて、香ばしさの後からバニラの香りがすっと入ってきて、デザート側の後にいただくと、よりスッキリした抜け感にも。

■きらぴ香 アプリコットフレグランス 清見オレンジ
□朝比奈玉露 ジャスミン茶



きらぴ香をフレッシュとアイスで提供し、ヘタは発酵させてゼリーに。炭焼きにした清見オレンジをアンフュゼしたヨーグルトのアイスパウダーをかけて、最後にアプリコットフレグランスをかけて。苺の甘さと香りのイメージからゼリーの少し苦味はありつつも苺由来のものとなっていてまとまりがありつつ、ヨーグルトの酸味がより苺の存在を浮き上がらせるようなものに。
ペアリングはジャスミンと玉露のコンブチャに苺の香りを移して、明るいジャスミン香から、飲むとよりフローラルさがありつつコンブチャ由来の甘さも。

■きらり31 とちおとめ バタックペッパー
□きらり31


胡椒飯まぜごはんに合わせた玉露の茶殻の佃煮が塩味や味の濃淡にメリハリが付いた形で美味しく、出汁茶漬けにも。ここでも箸休めに苺を梅干しのように。
お茶はキリッとした渋みや深い甘さも感じられて、この締めにピッタリな感じ。

□抹茶
■蕗の薹 黒糖 とちおとめ


かりんとう饅頭にもとちおとめのパウダーを使うことで、コース全体の一体感も。

去年の印象は柑橘もありつつも主体の苺を結構攻めた形で使っているかなという印象でしたが、今年は苺のみのコースにしつつ香りや味の特徴をどう広げるかという感じにして、攻めすぎないようにして持ち味を出していたのかなと思いました。

https://www.instagram.com/vert_jpn/