花とスパイス vol.2（202208@花とスパイス）

先日、北参道のル・コワンさんで開催された花とスパイスvol.2のイベントに伺ってきました。

デザートとカクテルのペアリングコースイベントで、今回が2回目の開催。デザートに花やハーブを使いつつテーブルメイクや店内にドライフラワーを飾られてテーマ感もいいですね。パティシエさん、バリスタさん、ソムリエ＆フラワーメイクさんでのコラボレーションというのもあまり見ない形ですね。

花とスパイス

■みりん&Romarin：シャインマスカット、エディブルフラワー、ミント、グレープフルーツ、ライム、みりん、バジル

みりん&Romarin：シャインマスカット、エディブルフラワー、ミント、グレープフルーツ、ライム、みりん、バジル

シャインマスカット、リナリア、アリッサム、ローズマリーのグラニテ、ライムジュレ、本みりんジュレ、バジルパンナコッタ

一見とても爽やかでフルーティな組み合わせ。ペアリングとの明るいイメージと同様に、こちらも明るく甘い印象を中心に。
みりん自体はあえて味の強いものを使う。単体だと結構みりん感あるんだけど、他のものと合うことでコクとかの感じのみが上手く残るようなイメージに。

みりん&Romarin：シャインマスカット、エディブルフラワー、ミント、グレープフルーツ、ライム、みりん、バジル２

ハーブだけだとありきたりな構成ということで、甘みとしてのみりんにフォーカスされたとのことでした。たまたまみりんを使ったデセールを8月に何回か食べたので、今後注目されるアイテムの一つになってくるかもしれないですね。

□瀬戸内トニック：ジン、珈琲、トニックw、アニス、広島産柑橘、フラワー

瀬戸内トニック：ジン、珈琲、トニックw、アニス、広島産柑橘、フラワー

Silent Pool Ginとコロンビア豆のドリップコーヒー、アニス、エルダーフラワーウォーター

サステナビリティを意識して廃棄されてしまう瀬戸内柑橘として、ブラッドオレンジが実は載っている。
香りはフローラルで、いただくと後からコーヒーの柔らかい感じが入ってきてそのイメージが狙い通りに凄い柔らかくてとても飲みやすい。飲み終えた後からジンがあることを実感。

■chocolat&camomille：ショコラ、カモミール、クローブス、カルダモン、バニラ、ココナッツ

chocolat&camomille：ショコラ、カモミール、クローブス、カルダモン、バニラ、ココナッツ

カルダモン、カモミール、クローブスをアンフュゼした生クリームとガナッシュ、ココナッツとチョコレートのパルフェ、サンファリーヌ、チュイール

ショコラなどにアンフュゼしたハーブの感じが入ってきて印象も柔らかなショコラのデセールで、少し濃淡や食感を変えてのイメージに。重さをペアリングにつけているので、バランスも良い感じに感じられました。

□ディープバレル：バーレーワイン、シェリー、フラワーウォーター、ローズマリー

ディープバレル：バーレーワイン、シェリー、フラワーウォーター、ローズマリー

バーレーワインといわれるビールを10倍以上熟成させ、度数や樽の香りが感じられるビールと、エルカンダドペドロヒメネスのシェリー酒を使って完熟した葡萄のような感じのものを合わせ、ローズマリーのスモークを合わせることでとても香りも楽しめる形に。ベルガモットはスモークに負けない香りづけ。ビール感もあるけど、シェリーやエディブルフラワーの感じがよく感じられるリッチなものに。シェリー酒の芳醇さが最後にしっかりあって、本当にどんどん飲めてしまう。

ヌグネのチャーリーノーブルというバーレーワインとバルデスピノのエルカンダドペドロヒメネスがエルカンダドという由来の通りで瓶に南京錠がかかった面白いものを使われていて、凄い勉強にもなるペアリングでした。

■parfait aux peches：桃、リュバーブ、ベルベーヌ、ミント、ジャスミン、杏仁

parfait aux peches：桃、リュバーブ、ベルベーヌ、ミント、ジャスミン、杏仁

ガナッシュモンテ、エディブルフラワー、桃のチュイール、桃のグラニテ、ヨーグルトパルフェ、桃、ベルベーヌとミントのジュレ、リュバーブのコンフィチュール、ジャスミン茶のクレムー、杏仁パンナコッタ

parfait aux peches：桃、リュバーブ、ベルベーヌ、ミント、ジャスミン、杏仁２

桃はあかつきを使用して結構すっきりとした甘さの桃をベースに、酸味や香りの雰囲気をいただくような形に。あかつきを少しパーツを変えつついただいていく、見た目よりも食べ進むことで印象が移り変わる感じのパフェでした。

□風鈴檎：日本酒、グリーンアップル、ミント、ピンクペッパー

風鈴檎：日本酒、グリーンアップル、ミント、ピンクペッパー

仙禽さんのオーガニックナチュール 2022という日本酒、王林、ミント、ピンクペッパー

日本酒よりの後味感はわかりつつ、甘い風味に王林が良くあう。モヒートのようなイメージという狙い通りで、日本酒は苦手な方なんですが、これはフルーティーでとても飲みやすいものでした。デザートに併せて少し甘い雰囲気と爽やかな感じを入れてくるのも良いですね。

お店に飾られたドライフラワー主体の装飾も雰囲気に合っていて、デザートの組み立てとペアリングの構成が興味深いものがあって楽しめました。
普段はお酒を飲まないのですが、どのペアリングも凄いデザートとあっていて楽しめましたし、ドリンク単体よりも更に昇華させた形で勉強にもなりました。お酒とデザートが好きな人だとより楽しめると思います。同じような組み合わせをモクテルの形でも提供してくれると嬉しいかな、という期待も込めて。

ドライフラワー