洋梨と季節の食材と絹のデザートコース(202411@Yama)
先日、白金のYamaさんで洋梨と季節の食材と絹のデザートコースさんをいただいてきました。
ミシュランスター獲得後初の往訪ですが、今回は洋梨を中心としたデザートコースに定番シグネチャーの一つになりつつある絹もあるものに。
■林檎のカプレーゼ
□コブミカンと胡椒
カプレーゼは今回ぐんま名月のソテーを入れたもので、香りと食感が生きる感じで柔らかい甘さと共に。組み合わせの素材で表現が変化するのも面白い。ペアリングとも相性が良いかな。
■蜜柑のブリュレ
みかんの食感と山椒の香りの広がりがとてもよく、筋を取ることで果汁の広がりとスッと入る感じがいい。味の抑揚に生姜のアイスがアクセントに。
■洋梨のマリネ
□ミントレモン
ドワイエンヌ・デュ・コミスという西洋梨を追熟したマリネはとても滑らかで、甘さも香りもしっかりとある。見た目の艶やかな感じがとても印象的。
ペアリングはレモングラスとミントで香りを少し爽やかな感じを出していて、デザートに輪郭を付ける形に。
■野菜ジュース
シェフのお父さんの作った大根と人参に、蕪をプレスして塩と水、ミツバを合わせたものに。意外とみつばの印象が最初に入ってくる、冬を連想する様なジュースに。
■十勝の秋
月光という百合根と幸という長期熟成のチーズをを使い、カリフラワーと合わせた一品で十勝産のものを中心に添えた構成。あっさりした口当たりだけど食べていくとチーズのコクの深さが感じ取れつつ、百合根のホクホクした感じがとてもマッチしている。
■洋梨の秋巻き
□ローズマリーとタイム
ラ・フランスの秋巻には花良治みかんシュガーをかけて。ラ・フランスの果汁が出る温度帯で提供されるので、洋梨にはない衣のサクッとした感じから果汁が溢れるように。花良治みかんで香りが纏う感じ。
ペアリングがハーブ系で少しだけ重いニュアンスを足すことで、より一体感も。
■柚子と水晶文旦
柚子のグラニテやクリームと水晶文旦の甘酸っぱくも柔らかいところにソーテルヌジュレの味わいで丸くなる。
■絹
□ジャスミン金木犀
今までの絹により「磨き」をかけた栗を使ってフランとお米のピュレをあわせたそうですが、開けた瞬間に色の違いが明白に感じられ、栗の味がより強くストレートに感じる。フランも同様でより栗をいただいているなっていう印象があって、これは見た瞬間から味わったときまでの変化の違いがとても感じられて凄く良かった。
ペアリングは香りのトーンが高いジャスミンと金木犀で、栗の香りをより引き出すようなもの。
■白胡麻のアイス
□玉露抹茶
いつもの組み合わせで一旦リフレッシュ。
■林檎のスフレ
□林檎紅茶
フワッと溶けるようなスフレに、レーズンやりんごソースなどでより輪郭と味の深さをつけ、フロマージュアイスでコクと温暖差も感じられるアシェットデセールでしか出せない表現に。
ペアリングは煮出した林檎と紅茶を合わせたもので紅茶の輪郭に林檎の味わいがしっかりと。
北海道視察で得た食材を使われたり、洋梨を表現を変えつつもベースは素材の持ち味を活かす形になっていますが、絹のより進化した形がとても驚きが合ったかなという感じでした。いつも驚きや発見があるので、毎回伺っても色々と知見が深まりますね。