デザートコース(202403@COCON)
先日、中目黒のCOCONさんで春のデザートコースさんを頂いてきました。去年から少し間をあけての開催ですが、春の季節は初めてですね。
■アミューズがわりのセイボリー2種
□ホッピー
ホタルイカのウイスキー漬にはワカモレを中心に筍と菜の花を入れていてトルティーヤとともに。味のベースはワカモレにありつつもホタルイカの味もしっかりとしたものに。
ニラのスープには蛤と平貝の出汁に、平貝とグリンピースというスープ仕立て。香りとファーストはニラというイメージがありつつ、そこまでは強くない。お出汁とも強すぎずに合わせていて、割と見た目よりはサッパリしたスープのように。
ペアリングはホッピーを中心にアブサンのような雰囲気を足したようなペアリング。ホッピーの印象が少し強めだけど、酸味と苦味という印象をつけることで、セイボリーにはない味のアクセントかな。後で調べて、ホッピーは清涼飲料水ということを知りました(アルコール分が1%未満)。
■枇杷
□枇杷の葉と朴葉のお茶
ラタフィアでコンポートした樹上完熟の枇杷を中心に、枇杷の種で作った杏仁とラタフィアのジュレ、下には人参とみかんのピューレを敷いて。香りのイメージがついた枇杷の優しい甘さでまとまった構成。ラタフィアが意外とキーになっている印象も。
ペアリングはほんのりと枇杷のニュアンスや甘い印象がついたお茶で、デザート側によりイメージをつけたものに。
■パースニップ、パイン
□テパチェ
イメージ的には東南アジア系にありそうなデザートのイメージで甘さよりもそれぞれの酸味や香り、食感のイメージが先行しつつ思ってるよりも全体は柔らかい印象で最後は落ち着く。パンダンリーフも蓬餅にも近いような印象。
ペリングはメキシコの伝統的な発酵飲料でパインの芯と皮で作られるテパチェにスパイスを加えて。柔らかいパインのイメージに発酵感が後から感じてアルコールを飲んでるような雰囲気だけど、デザートよりも甘さがあることでデザートをより補うものに。
■アスパラガス
□きゅうり
アスパラガスメインのサラダでキウイやフロマージュブランにマイヤーレモンとシャルトリューズのソース。ソースやキウイで味のコントラストがついていて、結構シャルトリューズが味の要素のポイントになっているかな。
きゅうりにりんごとスペアミントを併せたペアリングで、香りはきゅうりなんだけど、いただくと清涼感のある感じで瓜っぽさはないので意外と飲みやすい。
■リオレ
□桃
白米ともち米をミックスしたリオレを中心に桜餡のムースやミニトマトのコンソメ漬け、えんどう豆の甘納豆などを併せたもので、ベースのイメージは桜餅のような和の構成にセイボリーに近いパーツで味を広げていく感じに。
ペアリングはカベルネ・ソーヴィニヨンにローズヒップと桃の皮をつけたもので、桃の香りが意外と感じられ、ローズヒップなどでより輪郭をつくってくれる。
■苺
□アーティチョークティー
時間差をつけた苺のコンポートとフレッシュに、クリームチーズ、ホワイトチョコ、バニラクリームを加えて、苺ソースとともに。甘酸っぱい感じのとちおとめを火入れで味のニュアンスが変わっていく様を感じるような一品で、しっかりしたデザートらしい一皿。
ペアリングはアーティチョークティーにメープルシロップの組み合わせで優しい甘さとアーティチョークの味を感じるお茶。意外と日本だと珍しいかな。
春の食材を中心とした構成になりつつ、セイボリーの併せも面白い組み合わせのものも多くて楽しめました。