2022年10月のディナーコース(202210@リベルターブル)
先日、赤坂のリベルターブルさんでディナーコースさんを頂いてきました。
先日イートイン店舗をオープンされたリベルターブルさんですが、完全予約制で週末にディナーコースを提供されるということで、今回伺ってきました。南青山のときにディナーとランチを頂いていていて、約10年振りの食事系のコースですね。
□エルダーフラワーとマスカット
エルダーフラワー感に甘さのマスカットの風味が入るようなものを、スパークリングで。
■アミューズ
フロマージュチュロスとキャビア
シューアイス:キャベツアイスとフリット
チーズの塩味とキャビアの風味がしっかりのったアミューズですね。
シューで作ったシューアイスはまろやかな味わいのアイスに食感や味の印象が乗っているフリットでパリッとした食感も入れて、キャベツのイメージを出したものに。
■クレームブリュレ
バターナッツかぼちゃのスープの香りが注がれたときからとても良く、そこにかぼちゃのクレームブリュレの香ばしさなども絡み合うものに。単なるスープだけではなく、こういう味の重ね方も良いと思いますね。
□シャルトルージュ、ベルベーヌ
より華やかな印象の葡萄とハーブの組み合わせ。最初のペアリングよりも少し重みや味がしっかりしているので、次のお皿とも合いやすいものに。
■マドレーヌ
焼きたての黒トリュフのマドレーヌに、シャンピニオン、ポルチーニ、松茸、削った黒トリュフをかけて。
こちらも提供されたときに立ち込める香りが本当に上品なきのこ類の香り。いただいたときの味わいも充分に広がる旨味がとても美味しい。
■ゼニス
フォアグラ、バルサミコ、りんご、シブーストクリーム、パートフィロ
定番のゼニスをアシェットにして温度差をつけたものに。温度差があることで、よりフォアグラの味わいが強くなり、バルサミコソースとの組み合わせもよりよいものに。そこにシブーストクリームやリンゴを味わいのアクセントにしつつ、変化がよりついてくるので、表現が豊かになる。
プティガトーの定番商品をアシェットに再構築されてより味わい深いものになりました。
□あんずとシチリアレモンスパークリング
レモンのみじゃなくあんずでも甘酸っぱい感じを入れつつ、柔らかなニュアンスに。飲み終えるときに、レモンの印象が意外とある感じ。
■キッシュ
キッシュに雲丹、帆立、天使の海老、タラバガニといった海鮮を載せ、仕上げにエビのソースをかけて。
エビのソースが全体の風味や香りをまとめつつ、それぞれの食材は持ち味を活かして、変に手を加えずにシンプルにいただくキッシュに。
□メルローの葡萄ジュース
思いの外飲むとあっさりした印象だけど、葡萄の味はしっかりと残る。
■フィユタージュ
国産牛ヒレのパイ包には玉ねぎと無花果も入れることで甘みなどの味も濃縮しつつ親和性をもたせ、赤ワインと無花果のソースが、更に深さを出していく形に。シンプルだけど無花果の使い方がとてもカギになっていますね。
■シャインマスカット柚子
柚子ジュレとシャインマスカットをフレッシュ、ソルベ、グラニテに変化をつけた、口直し的な一品。
グラニテは液体窒素で凍らせることで、ソルベとも温度差をつけた形で、全体の余韻がシャインマスカットで全体がありつつも、柚子の香りがフワッと漂う。
□薔薇、柘榴、スパークリング
薔薇の香りがとても良い感じに入ってくるスパークリング。味わいに柘榴をいれて少し独特な甘さと味わいに。
■ショートケーキ
焼きたてのジェノワーズをそのまま使い、苺と少量のクリームで作ったショートケーキに薔薇のエスプーマや苺・ザクロ・ラズベリー・赤すぐりのソースを添えて。
ジェノワーズのフワッとした軽い印象に、エスプーマやソースの明るく華やかな苺や薔薇の香りと味がより同調していますね。アシェットデセールらしさを追求したショートケーキになっていたと思います。
■モンブラン
フランス産栗のアイスとエスプーマとグラッセ、熊本産栗のペーストと渋皮煮という2種の栗を使ったモンブラン。生地を使わずにグラッセと渋皮煮を置き、それぞれの栗の持つ味わいや表現の仕方による感じ方の違いが判るものに。
■ミニャルディーズ
栗の蜂蜜のフィナンシェ
シェリーとガナッシュをはさんだショコラ
フィナンシェはフワッと香る蜂蜜のイメージと焼き上がりの柔らかさもあるものに。
ショコラは見た目のレーズンのような雰囲気をそのまま落とし込んだようなイメージかな。
最後はハーブティーを選択しましたが、コーヒーも可能とのことでした。
全体で2時間半くらいの構成で、見た目よりも意外とボリューム感はあるほうだと自分は思うので、その点を参考に。
調理場などの構造がそもそも違うこともありますが、南青山の時よりシンプルに食材を扱うものが中心になりつつ、出来立てというところにこだわっている感じかもしれませんね。