6月のデザートコース(202406@John)
先日、鶯谷のJohnさんにて6月のデザートコースさんを頂いてきました。
今回もノンアルコールのペアリングでのセットになります。
■トウモロコシのタルト
□ジャスミン×オレンジ×ソーダ
燻製したマヨネーズの味がとうもろこしや枝豆を焼いたようなな雰囲気にも感じられ、少しの塩味でも充分素材の味や甘さも出したものに。
ペアリングのコンブチャは香りからオレンジのとても爽やかな印象。飲んでもベースのオレンジとジャスミンの華やかさがより香る感じに。
■紅さやか、桃の発酵と梅酒
□エルダーフラワー×ベルガモット×ホエー
香りと爽やかな梅酒ゼリや薔薇の印象を中心に、発酵させた桃のジュースのイメージが乳酸感も感じるような印象。そこにハーブジュレやさくらんぼも入ってきて、日本人好きなジュレをもっと柔らかな喉越しにしたイメージ。
ペアリングはベルガモット感のある、少しトーンの落ち着いた華やかさがあるもので、割とホエイが味の輪郭を出していて、デザート側とのシンクロ感がとても出ている感じ。
■チェリーとショコラ
□カシス×赤すぐり×スパイス
結構もったりしたショコラクリームに、アメリカンチェリーやブルーベリー、赤スグリという赤い果実を合わせたフォレノワールのように。カカオクランブルがあることで少しタルトっぽさとかもありつつ、少しニュアンスの異なる果実が甘さや酸味などを複雑に変化させてくれる。
ペアリングは香りは結構スパイスの効いた赤ワインのような感じですが、いただくと結構あっさりとしたボディにスパイス感を感じるものに。デザートが割と濃厚さのあるものなので、あっさりした感じが割と合いそう。
■発酵クリームとマンゴー
□和紅茶×ミント×薫製
発酵生クリームの印象が結構しっかりしつつ発酵感のあるものに。そしてマンゴーソースと合わせた実山椒が意外性もありつつ、香りとスパイシーさで甘さをより出しているかな。HUGEさんでもマンゴーと山葵の組み合わせとかがあるので、マンゴーに対するアプローチが色々と出てきているのかも。
ペアリングはグラス自体を燻製して、そこにドリンクを入れており、ミントと燻製香というのは面白い組み合わせかも。
■リゾット
黒ニンニクととうもろこしのもち麦リゾットには、とうもろこしのソースとパルミジャーノに加えて炭のオイルがあるんですが、これがすごくいい仕事をしていて、全体に対して焼きとうもろこしのニュアンスがとても出てくる。ここにもち麦やオニオンフライも食感に貢献していて、とうもろこしの弾ける感じや焼いた時の食感を想起させる。これはすごい良い組み合わせ。
■マンゴーのヴァシュラン
□ライム×ディル
あえて雲のような感じに絞ったメレンゲは凄く軽く溶けるような食感で、カルメ焼きよりももっと細かい感じの軽さ。そこにマンゴーをキーにした甘さなども入りつつ、カッテージチーズが少し塩味としても効いている。
構成としては王道の組み合わせなんだけど、パーツ単位で構成を組み替えることで新しさが出てきますね。
ペアリングはライムの酸味とディルの少し落ち着いたトーンが合わさったコンブチャに。
■お口直し
鶏がベースにありつつ昆布出汁の柔らかい味に加えて、合わせとしては珍しいパセリのアクセントが効いているものに。
■ミニャルディーズ
フィナンシェ/燻製クッキー/マンゴータルト/ピスタチオとチェリー
マンゴータルトはバターとマンゴーの組み合わせでこれだけでも味のしっかりとあるクリームになってる。
今月の生菓子はピスタチオとチェリーのケーキ。ビスキュイ・サン・ファリーヌにピスタチオクリームとアメリカンチェリーという構成で、ピスタチオを中心にどっしりと濃厚さのあるケーキに。
王道になりそうなマンゴーのバシュランなどもありつつ、リゾットなどの新しい構成など結構個人的には好みの構成のものを多かったですね。