デザートコースイベント(202209@La Fusion Kyoto)

先日、京都府京都市中京区神宮丸太町のLe Cadeauさんで、La Fusion Kyotoのイベントに伺ってきました。

2020年に京都でデザートコースを提供するパティシエ、キュイジニエ、紅茶、ワインの専門家が一つに交わって、お菓子BOXの販売をしつつイベントの開催をされるということでしたが、昨今の情勢で中々開催できない状態でしたが、今回やっと開催されるということで伺ってきました。今回の京都遠征の一番の目的だったこともあり、どういうものが提供されるのかも興味津々でした。

□ウェルカムティー:京都府相楽郡和東町の煎茶にクロモジと蓮の葉と生姜を合わせた氷出し

ウェルカムティー

食前酒のような柔らかな香りづけをした煎茶で、柔らかくそれぞれの味が感じられるものに。

■アミューズ(Le Cadeau):醤油麹のブリュレ、トマトクッキーとトマト麹のバターサンド、玉ねぎ麹とトリュフのパンケーキ

アミューズ(Le Cadeau)

麹を使ったアミューズ3種。ブリュレはみたらし感も感じつつ、より柔らかな味わいに。バターサンドのトマト麹は初めて聞いたのですが、結構深めのトマトの味わいが入ったものに。パンケーキには味の印象が柔らかな玉ねぎ麹にトリュフの味わいと少しの塩味が効いたものに。

■Ensoleillé:KYOTOいちじくFACTORYの無花果

Ensoleillé:KYOTOいちじくFACTORYの無花果

フレッシュとセミドライの白無花果(バナーネ)、無花果の葉のパルフェ、無花果酢のジュレ、ブルーチーズ、キャラメリゼしたハシバミ、タピオカチップス

Ensoleillé:KYOTOいちじくFACTORYの無花果2

無花果を色々変化させつつ、丸ごと味わいを楽しむものに。甘さのニュアンスの違いとかも楽しめつつ、パルフェなどでも変化がついてくる。他の食材で食感や味の輪郭をよりつけながら、美味しくいただきました。

□レモンマートル、レモンバーベナ、ローズマリー

レモンマートル、レモンバーベナ、ローズマリー

無花果を意識しつつ、レモンバーベナの爽やかさが出てくるものに。狙い通りにあっさりとした中にもそれぞれのハーブの印象が入ったものに。

■西洋茶屋山本:KYOTO奥田薔薇園の薔薇

西洋茶屋山本:KYOTO奥田薔薇園の薔薇

桃のソルベ、シャトー・ディケム ソーテルヌをかけたジェノワーズ、脂肪分20%の生クリーム、完全無農薬の薔薇

西洋茶屋山本:KYOTO奥田薔薇園の薔薇2

アシェットデセール仕立てのショートケーキというコンセプトで、保形自体もギリギリのところを追求した形に。全体が本当に口どけも柔らかな形で、薔薇などでの味わいがより華やかなトーンになる。フレッシュの桃ではなくソルベにすることでも保形性がギリギリできるところと味わいの良さを入れてきたのかな。

□完全発酵茶:紅茶、セイロンティに桃とバニラ、ベルガモット、きび糖

完全発酵茶:紅茶、セイロンティに桃とバニラ、ベルガモット、きび糖

無発酵茶の煎茶に対して完全発酵茶は紅茶ということで対比をさせつつ、デセールに併せて薔薇の少しの苦みを補うように、きび糖を入れることで雰囲気の変化とともに、バニラ等でより明るく華やかさのある印象付けがされる形に。

■Le Cadeau:KYOTO美山の鹿の血液

Le Cadeau:KYOTO美山の鹿の血液

KYOTO美山の鹿の血液を使ったブーダンノワールのテリーヌ、シナモン、林檎、カカオソース、カカオアイス

出てきたときに驚きましたが、「子供のころから日本人が親しみやすい」アップルパイを作られたとのことで、入れ物もオマージュされるという手の込んだものに。

Le Cadeau:KYOTO美山の鹿の血液2

フランス料理でオーソドックスなブーダンノワールと林檎の組み合わせをデザートに昇華させた形で、血液を使ったデセールは書籍で見たことはありつつ、いただくのは初めてでしたが、血液感は全くなくてコクとかがうまく追加されている。そして林檎とも相性良く、かなり凄い組み合わせ。お肉っぽい印象もあるんですが、凄い良くまとまっていたと思います。現在だと希少性の高いものということで、美味しくいただきました。

□半発酵茶:鳳凰単叢蜜蘭香

半発酵茶:鳳凰単叢蜜蘭香

半発酵茶は烏龍茶のことで、今回は鳳凰単叢蜜蘭香という烏龍茶の女王と呼ばれているもので、深みのある香りと余韻があるものに。デセールの印象ともよく合っていて、より深みのある味わいが出てくるペアリングでした。

■未完:KYOTO丹波農園の栗

未完:KYOTO丹波農園の栗

丹沢栗のスープ、胡桃とキャラメルのパルフェ、栗のエスプーマ、モンブランクリーム、京都産山椒のメレンゲ、京都産二十世紀梨のクロモジコンポート、栗の浮島

未完:KYOTO丹波農園の栗2

早生で初物の栗ということで、縁起のいい「はしりもの」を使ったアシェットデセールに。
その日の朝に蒸した柔らかい栗の甘さや香りが感じられ、鬼皮を使ったスープで香ばしさもいれた、栗全部を余すことなく堪能できるしっかりとした王道系のデセールモンブラン。クロモジと梨のアクセントも意外にあっていますね。

□ルフナとアッサムをブレンドしたミルクティーにシナモンとクローブ

ルフナとアッサムをブレンドしたミルクティーにシナモンとクローブ

モンブランが負けないようなバランスで、香りづけのシナモンのイメージ含めて、とても同調している。凄い絶妙なブレンドになっていました。

■ミニャルディーズ
Ensoleillé:宇治抹茶・ライム・ピスタチオのケーク、シナモンカカオクッキーと白無花果コンポートのセミドライ
西洋茶屋山本:大原産赤紫蘇のパートドフリュイ、季の美と柚子・山椒を使ったガナッシュの瞬間燻製マカロン
未完:美山卵のシュークリーム、京都産のさつまいもと吉野葛を使ったスイートポテト

Ensoleillé:宇治抹茶・ライム・ピスタチオのケーク

Ensoleillé:シナモンカカオクッキーと白無花果コンポートのセミドライ

西洋茶屋山本:大原産赤紫蘇のパートドフリュイ、季の美と柚子・山椒を使ったガナッシュの瞬間燻製マカロン2

西洋茶屋山本:大原産赤紫蘇のパートドフリュイ、季の美と柚子・山椒を使ったガナッシュの瞬間燻製マカロン

未完:美山卵のシュークリーム、京都産のさつまいもと吉野葛を使ったスイートポテト

□京都府和束産無農薬の和紅茶

京都府和束産無農薬の和紅茶

最後のミニャルディーズはEnsoleilléさん、西洋茶屋山本さん、未完さんからそれぞれ2品ずつを提供ということで、テーブルの上も大層なことに。それぞれのアシェットデセールの段階で気づいているかもしれませんが、今回提供されるお皿とカトラリーは各店舗で使われているもので提供されているので、テーブル上の世界観もそれぞれのお店が堪能できる仕様になっていました。

ミニャルディーズ

今回ノンアルコールペアリングだったのでワインはいただいていないのですがコモレビーノさんの優しい人柄や、関西圏のデザートのお店で多くの方が使われているandRestさんの柔らかい人柄も、この回で見えてきて良かったです。

今回のイベントをもって一旦La Fusion Kyotoとしての活動はお休みということでしたが、デザートコースなどをやられているお店さんも京都では増えてきているのと、京都産の食材を使った地産地消の枠組みでの括りという意味でも良い取り組みだと思っているので、またやって欲しいという感じですね。

La Fusion Kyoto

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DOMINO

スイーツ大好き男子です。 最近はアシェットデセール(皿盛りデザート)をメインで出しているお店を食べまわっています。

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