柑橘と苺を主体にしたデザートコース(202503@John)
John
柑橘と苺を主体にしたデザートコース
先日、池尻大橋のJohnさんで柑橘と苺を主体にしたデザートコースさんをいただいてきました。
鶯谷から池尻大橋へ移転され初週に伺ってきました。お店の雰囲気はガラッと変わり、入口から店内に進むとオープンカウンターを全体的に見渡せる感じで、壁の印象は少し懐かしさもありつつ印象がガラリと変わりました。この辺りは実際に往訪して観てほしいかなと。
3月は柑橘と苺を主体にしたデザートコースで、ノンアルコールペアリング付きにしてあります。
■アミューズ:ポテト/菜の花/わさび菜/サツマイモ
□グレープフルーツ、ジュニパーベリー、黒胡椒
塩味系のアミューズからのスタート。
じゃがいもの生地にアンチョビとケッパーを包んで揚げたエイブルスキーバーは過去にもでているもの。
タルトは菜の花ムースとりんごのパセリオイルマリネ、素揚げ昆布の組み合わせで意外と佃煮のような塩味や少し磯のニュアンスが出てきて面白い。
わさび菜ではカリフラワームース、アスパラのピクルス、ローストズッキーニを挟み、噛むほどにわさび菜のピリッとした感じとともにそれぞれの素材の味が絡み合ってくる。
さつまいもは素揚げのスライスとペースト、岩塩の組み合わせでシンプルな甘さと塩味が感じられる。
ペアリングはベースのグレープフルーツの印象から、シャンパンのニュアンスがジュニパーベリーや黒胡椒で引き立つようなものになりつつ、油分もスッキリさせてくれる。
■文旦 みりん粕 干し柿
□グリーンオリーブ、クロモジ、レモングラス
土佐文旦とグレープフルーツのテリーヌには1年漬けたブラッドライムのスープとディルオイルとともに。レッドレモンクリームには味醂かすのローストと岩塩クランブルでそれぞれ交互にいただくような形に。クリーム側はレモンカードに近いイメージに焼いた味醂カスが少し発酵感のあるコクに。テリーヌは柑橘の爽やかなイメージをだしているかな。干し柿はおそらく時期によって違うものに変わったのかも。
ペアリングは余韻のグリーンオリーブ感もかるけど、結構最初のクロモジやレモングラスの爽やかな香りの印象がある。
■黒苺 発酵クリーム フェンネル
□薔薇、サフラン、カルダモン
黒苺を使ったガスパチョはフレッシュのものとともにで味のテイストを重ねつつ、フェンネルと苺のヘタのソルベが全体的により苺を感じられ、甘さを中心にしながらソルベで少し印象が引き締まる。
ペアリングは香りの薔薇の印象が頂いても印象としてしっかりと余韻が残りつつ、明るく軽やかなペアリングで苺の印象を持ち上げてくれる。
■人参 卵黄
□ローストスチューベン、ローストブルーベリー、オークチップ
1日じっくりとローストしたニンジンはとても甘さが引き出されていて味が堪能できる。そこに、マデラ酒を中心に味噌と醤油などで漬けた卵黄をソースのように絡めていくと、重厚な味わいになって、よりメイン感が出てくる。セイボリーにはブリオッシュが付きますが、4月からは2種からの選択制にする予定とのこと。
ペアリングは香りや味の印象は重めのベリー系で赤ワインを想起させるものでありつつ、少し後味は軽めの余韻に。
■常陸野ネストビール ラベンダー
□リンゴ、酒粕
常陸野ネストビールのソルベビールのコクや柔らかい苦味をソルベにすることでより食べやすく、凍らせてスライス苺やラベンダージュレなどで香りと味の変化を。口直しでアルコール合わせというところと味の変化というところでは興味深い。
ペアリングはサッパリとしたリンゴの酸味のイメージから後味に酒粕由来の日本酒の抜け感があり、デザート側とのお酒の対比も。コンブチャで酒粕は珍しいですね。
■ブラッドオレンジ キンカンライム
□ほうれん草、抹茶
発酵乳のヨーグルトパウダーとカッテージチーズムースの下にはブラッドオレンジとキンカンライムのジュレがあり、全体は乳感や発酵感に包まれつつ、ブラッドオレンジやキンカンライムの爽やかな酸味がヨーグルトとの親和性があるものに。
ペアリングは苦味の印象は抹茶のイメージでつきつつ意外とクリアーで、コンブチャを作る際の糖分の甘いニュアンスも後からでてくる。
■蕪 豆 鰹
鰹出汁の茶碗蒸しには蕪の葉のソースとローストした枝豆、セミドライトマトを添え、枝豆やソースの味わいと塩味感、鰹出汁のクリアなイメージの茶碗蒸しが食べやすく、お茶菓子前の味のリセットにも。
■ミニャルディーズ:フィナンシェ/マドレーヌ/チーズケーキ/ショコラ/バラ/ガレット
ミニャルディーズはフィナンシェ以外にマドレーヌとチーズケーキ、ショコラムースがありつつ、薔薇と黒苺の苺大福、黒苺とレッドレモンのソースを入れたガレットという構成。
今回はハーブティーと一緒にいただきました。
品数も1.5品分くらい増えて全体で100分位のコースとなっていて、自分が頂いた感じではお腹も充分に満たされた方なので、食べに行かれる人はお腹を空かせて行くのが良いかなと思います。