無花果と季節のデザート（202310@Yama）
先日、白金のYamaさんにて無花果と季節のデザートさんをいただいてきました。
今回も色々な国産の無花果をメインにした構成になっていて今回初めて聞いたのはブリジャソットグリースかな。聞き慣れない感じのものでしたが、紅さと濃厚さがある品種のようですね。今回もOkuにていただきました。
■落花生のコンポート
□梅スパークリング
落花生のコンポートというのは多分初めて食べるかなって思いますが、柔らかく風味もよく伝わってきますね。一緒に入っているクミンも落花生を壊さない程度のアクセントに。去年の求肥のようなものも意外性があって興味深かったですが、今回はよりシンプルに。
ペアリングは梅スパークリングで、梅の香りの立ち込める感じが狙い通りの爽やかさに。
■カプレーゼ
今回のトマトはなんとシェフとお父様が作られたものとのこと。今回はトマトの旨味がより強く感じられるかなと思い、組み合わせは定番になっているけど、結構物ごとに個性がでてくるのがいいですね。
■和梨のスープ仕立て
□Yama畑のベルベーヌ
レモンバーベナのアイスと直前まで冷やした和梨のスープの組み合わせに仏手柑を削って。去年の和梨のデセールをより突き詰めた感じで食感や香りの組み合わせがより昇華した感じに。
ペアリングも自家製のベルベーヌということで、食材の繋がりと温度差をつけての提供に。
■バターナッツカボチャの三重奏
□燻製ほうじ茶
バターナッツかぼちゃをムース、アイス、ソースと三構成にしての提供し、その上には自家製の落花生オイルを。このオイルの風味が結構あって、ほっこりとしたかぼちゃの印象ともよく合っている。ペアリングは桜のチップで燻製をしたほうじ茶で、デザート側自体にはない香ばしいニュアンスを提供して相乗効果を。
■焼きイチジク
□香りコーヒー
とよみつひめを焼いて、周りの焦げを丁寧に外して、きな粉のカスタードと黒蜜ソースでいただくもので、信玄餅の構成の中に無花果の食感や全体の香ばしさや甘さをキーにしたものに。
ペアリングはコーヒーのニュアンスのみを抽出したもので、デザートの印象を壊さないようにしつつ、香ばしさをキーとして合わさってきますね。
■白無花果のマリネと山の恵
□黒文字と松
摘果無花果を使用してローズマリーとのマリネと栗のムースを中心に、洋梨と蜂蜜とローズマリジュレ、洋梨アイスに加えて無花果の印象を強めるために無花果の葉のソース。全体的には優しい纏まりでそれぞれの味わいの輪郭を栗や洋梨がスッと補ってくれていて、焼き無花果とは対象的なものに。
ペアリングも黒文字に松の風味を合わせた水出しで、とてもクリアーなイメージのペアリングでふわりと木の感じが感じられる。
■無花果の秋巻き
□焙じ茶とキャトルエピス
無花果とカシスを巻き、シナモンシュガーをまぶした秋巻きで温かい中にカシスのアクセントがキリッとしまる。
ペアリングはキャトルエピスとほうじ茶の組み合わせで、今回はクローブ、ナツメグ、ジンジャー、ブラックペッパーをあわせ、入った時の香ばしさから徐々にスパイスが顔をのぞかせてくる。
■白胡麻のアイス
□玉露抹茶
自家製白胡麻油などを使ったアイスと玉露＆抹茶のペアリングで味わいや印象を一旦リセット。
■秋森
■自家製カボチャのMaruパン
□紅茶とレーズン
まず、盛り方の印象もOkuだとより雅な感じが感じられますね。下には鬼灯やシャインマスカット、レーヌクロード、柿とキャラメリゼした無花果で秋の食材の森にいるように。
また、チーズクリームやフランボワーズと赤ワインの濃厚さのあるソースともいただくことで、よりリッチな味わいが感じ取れる。メインに合わせてダークホースかぼちゃのパンといただくとよりメイン感も強まりますね。
ペアリングはレーズンの香りを移した紅茶で、レーズンの香りのクリアさが感じられ、グランデセールの印象をさらに持ち上げてくれる。
基本的な構成は踏襲しつつ新しく入った食材や、その食材に対しての向き合い方がブラッシュアップされることで、新しいデセールや再構築されたものなどがあって、毎回楽しめますね。また、Okuの印象とも今回は特に合いやすい感じもあって、より楽しめたかなと思います。
