Printempsのデザートコース（20210313@PAYSAGE）
unisの江藤シェフパティシエが2021年に立ち上げたブランド。
今年のサロン・デュ・ショコラでブランドのお披露目をして、主に毎週土曜日の夕方にunisの隣にあるソーシャルキッチン虎ノ門にてデザートコースを提供されるということで、伺ってきました。
全国を回って巡り合った生産者さんが作った素材を使い、毎回テーマを決めたデザートコースを提供。今回はPrintempsをテーマに。
●Douce brise
○京都府一保堂の極上玄米茶
○千葉県STRAWBERRY PORT ICHIGONOMIのやよい姫
1品目は甘さが控えめなブランマンジェ、いちごのピューレ、ローズヒップのグラニテ、アリッサムを載せて。
JALが2018年に千葉県で開いたJAL AGRIPORT。レストランのデザートを以前監修していたこともあり、そこの農園STRAWBERRY PORT ICHIGONOMIで作られたやよい姫を使用。
いちごの美味しさをストレートに伝える中に、ローズヒップやアリッサムの仄かな香りや甘さなどが広がってきて春の装いを伝えてきます。
●Champ de fleurs
○高知県白木果樹園の土佐文旦
○東京都横山園芸のノースポール
2品目はマスカルポーネをブレンドしたクリーム、胡桃のクランブル、カモミールのジュレ、土佐文旦のグラニテ、上に土佐文旦の果実、ノースポールを載せて。
高知県白木果樹園の土佐文旦の路地もの。12月-1月に収穫後に土の中で追熟をさせることで酸味が抜けて甘味のバランスが良くなるそうで。近くで見たときにマスク越しでも、ものすごくいい柑橘の爽やかさと甘さが広がる香りがしました。
先程のいちごのデセールとは装いがかわり柑橘の香りや上品な甘さが感じられ、カモミールが下支えしているように。クランブルやマスカルポーネが入ってくると、ノースポールとマスカルポーネでのチーズの風味と胡桃の香ばしい感じがタルトっぽい感じに。
●Beau Printemps
○佐賀県井手農園の天使の実
3品目はフロマージュブランの柔らかいクリーム、天使の実のマリネ、黒糖のクランブル、桜の葉のビスキュイ、ザクロとフランボワーズとフロマージュブランとロゼシャンパンとライチリキュールを入れたソルベ、桃とフランボワーズのチュイール、桜のエミュルションをかけて。
佐賀県井手農園の白いちご「天使の実」を使ったデセール。天使の実は平均でも60gで大きいものは85g位あります。
桜のエミュルションやチュイール、ソルベで桜が咲く春の感じが広がりますね。ソルベがもっと複雑になるのかなって思いながら内容は聞いていたのですが、酸味と香りのコントラストがよく、色もそれぞれの素材の色で表現されているのが良いですね。あまり色粉を使わないと言われていましたので。
いちごが少し特徴がある味でやよい姫とはまた違うんですね。味は不思議とトロピカルな味。
●Le petit bonheur
4品目はミニャルディーズ。求肥に紅まどんなのクリームと果実を載せたもの。桜のムースを球体にして、最中に載せたもの。柚子と京味噌のパウンドケーキ。
紅茶はルイボスティーにザクロの香りをを加えたアンフュージョン。
柚子と白味噌のパウンドケーキも意外と相性がいい組み合わせで、白味噌の風味の中に柚子の風味がふと入り、ほっこりしますね。
求肥に紅まどんなは一輪のお花のような形で、可愛らしい。紅まどんな自体のみずみずしさや甘さも伝わってくる。
桜玉の最中も最後まで春を思わせるものに。冬から春への移り変わりがこのミニャルディーズで表現されている感じがしました。
最初の花びらのお皿に最後帰着して、テーマが春ということで常に花咲く感じなのかなと思いました。
4月は今回と少し内容を変えて、5月はお休みで6月に次のコースをやられるそうで、今後も注目度が高そうなデセールを提供されると思いますね。
